バイオダイナミクス農法を用いたハーブを主力とする私たちの農業組合は、内容でも規模の面でも殆ど世界的にも稀な存在です。
無論、それらの栽培や加工の仕事が中心ですが、実は山林のメンテナンスも仕事だったりします。一見自然に見える山々は、人間の手が入って始めて、健康な状態を保てるということをご存知ですか?化学薬品に頼らず、それらの山林を手入れするのも大事な組合の活動の一環です。

アクイテルメ郊外の山中にある、昔はワイン用葡萄畑だったのですが、40年ほど放置された山林の斜面を、綺麗にする仕事が入りましたので、私も同行しました。

ボウボウに生えた潅木や下草、3メートル以上に達するキビの群落、不必要と思われる各種の木々を切り、必要な物だけを残して、斜面を綺麗にしてゆきます。
伐採した草や木々は、細かいチップにして、綺麗にした表面に撒かれます。こうすることで、裸になった表土に再び雑草が茂るのを少しでも遅らせる効果もありますし、土に返し堆肥代わりする効果もあります。

急斜面での作業は全て手作業が頼りです。

山中を掃除していると、時折びっくりする拾い物も出てきます。今回はFIAT500の残骸が・・・。どなたかご興味のある方には差し上げたいですが、日本まで届けるにはお金がかかりすぎますね。
いろいろな仕事に従事している私たちですが、その目的は人間と自然との健康的な共存というテーマが中心にあります。目立たず、地味な活動ですが、長いスタンスできっと社会の役に立つことを祈っています。

"共存”について改めて考えさせられました。
自然も人間が手を加えて初めて健康な状態でいることが出来るなんて始めて知りました。そしてなぜかすごく感動しました。自然も人間も持ちつ持たれつなんですね・・・・。
>hanaさま
ここでいう健康な自然とは、無論人間から見たエゴであることも否めません。
アマゾンとかの未開地(それでも最近は開発が進んでいるそうで)ならともかく、既に長い時間人間が暮らしている土地にある山林は、上述のとおり、人が適度に管理をしてあげないと、無秩序で人間にとって無益な荒地となり、災害を誘発する可能性も事実あるのです。
反論もあるかもしれませんが、人間の利益を考える前提での山林保護に異を唱えるならば、人間がこの地球から姿を消すしか解決はありません。全ての動植物があらゆる連鎖でその生命活動を維持しているように、私たちも生きる動物だからです。
但し、最も重要なのは、その利益を得る方法が、可能な限り人間にも環境にも、健康でバランスの取れた方法であることが理想であると、私達は考えています。
私達は、私達なりの環境への脆弱ながら理念も理想も持つ反面、電気も使いガソリンも消費するやはりエゴな人間の一人として、それでも何もしないよりは、できることをやるというシンプルな現実主義者でもあるようです。
40年も放置されていたということですか・・・。フィアットが化石のようになっておりますが、どのような形でそこへ佇むことになったのか、ちょっと気になりました。
その山の斜面も豊かな植物で彩られるといいですね。
>セレンさま
フィアットも40年放置されていたかどうかは今となっては分かりませんが、どう見ても20年くらいは経過している気がします(根拠薄いですけど)。日本もそうだったんでしょうが、環境意識の低いときは、車もおおらかな処理方法だったんでしょうか。
綺麗にした山林の斜面には、林檎、胡桃、プルーン、イチジク、食用葡萄、なんと柿や桜までありました。きっと以前の所有者が趣味と食用に植えていた果樹たちです。立ち枯れ寸前の果樹もありましたが、綺麗に剪定したり周辺を整理されたお陰で、今年や来年には放置していたときより数段豊かな果実を実らせるはずです。
「環境への脆弱ながら理念も理想も持つ反面、電気も使いガソリンも消費するやはりエゴな人間」
そうですね・・・それでも出来るだけのことをさせていただく、その心がけを個人個人が忘れないよう日々を送っていきたいものです。
山の斜面に植えられた木々果物はしっかり生きているのですね。