アントス・ハンドクリームのヒ・ミ・ツ(その4)

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Crema mani campione.jpg

しかし、このハンドクリームも世に出るまではいろいろありました。

延々と繰り返される配合の見直しと、それを実際に試すためのサンプルの再作成、こうしてせっかく作っても、そのたびに出る東京からのNOの返事。一体何十キロという材料を捨ててしまったことでしょう。

ある日駅前で待ち合わせたジュリオ氏に、幾度目かのNOを告げると流石に温厚な彼も不機嫌な応答になり、それを見た私も熱くなって「こんな製品でお客様からお金がいただけるか!」と怒鳴ってしまい、職人のプライドを傷付け、それを修復するために、毎日のように工房まで電車で通った日々。

発売直前に日本に到着した製品が、僅かな運送中の温度変化で件の蜜蝋が他成分と分離してしまい、1000個単位の大半の商品が棄却決定になってしまった時は、腐っているわけでもないのに、商品として不可と判断された時のもって行き場のない腹立たしさと、それをジュリオ氏に告げなくてはならない申し訳なさで耐えられなかったり、と・・・

山ほど作って貰ったサンプルの中で、私が時折自分の手に擦り込むのは、何を隠そう一番初期の乳化剤添加のサンプルです。

伸びもよく、べたつかず、香りが長く続く大好きなスミレの香調を施してもらったサンプルは、小さな容器に後り2つとなってしまいました。もう再びお目にかかることはない、マイ・レア・ハンドクリームです。

私の手は、今までの自身への数々のモニターの結果、少々の合成品添加ではびくともしないことが分かっていますが、恐らく大半の人々はこれを使用しても、問題が出るどころか、私同様にその使い良さと効果にきっと気に入られるはずです。内容的にも自然化粧品では著名で高価なメーカーのものと同等か、それ以上であると私は断言できるつもりです。

それでも尚、この品質さへも遥か遠くに置き去りにする、求める以上の高き目標と、それを実際に成し遂げたジュリオ氏のことを時折思い出してあげて下さると、彼も嬉しく思うはずです。        おわり

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このページは、パパが2005年12月27日 11:22に書いたブログ記事です。

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